企画書は、その企画を検討してもらう出版社の編集担当者に向けて書きます。企画書を構成する要素は次の10項目で、特に重要なのは「タイトル」「著者プロフィール」「構成案」の3つ。この3項目を1枚の企画書にしっかりまとめて、まず検討してもらうというのも一つの方法です。
「誰のために書かれた何の本か」分かることが重要。具体的になりすぎて長くなってしまう場合はサブタイトルに分割します。
タイトルで表現しきれない要素をサブタイトルで補います。タイトルとサブタイトルを読めば「その本のゴールが何なのか」がわかるように作ります。
目を引くこと、インパクト重視です。見た人に「えっ?本当に!」と思ってもらえること、対象読者のこころの声を代弁するコピーなど。数字にできる大きな実績(「10万人を治療した~」、「カウンセリング実績○万人」など)があれば記載します。
肩書き、経歴、現在の活動が最低限必要です。出版実績があれば最後に加えます。その他SNSのフォロワー数や本業での数字(売上・作品数・治療患者数など)に際立ったものがあれば記載します。著者プロフィールはその本を書くに相応しい人物と思ってもらうことが重要。「なぜこの人がこのテーマ?」と疑問を感じる場合は、相応しい肩書を作るところからはじめる必要があります。
読者対象は広いに越したことはありませんが、「一般」や「すべての男女」などは論外です。「パワハラに悩む30代男性会社員」や「投資に興味はあるものの一歩を踏み出せない50代女性」などより具体的に示します。
「なぜこの本が売れるのか」その理由を簡潔に記載します。その他、タイトル・サブタイトルがなぜ言い切れるのか? このテーマの著者としてなぜ相応しいのか? など編集者のなぜ?に答えます。
最近売れた類書を箇条書きして、この本も売れることをアピールします。売れてない本を並べるのは無意味です。売れてる類書がない場合は、その売れなかった理由と本書の売れる理由を8に記載します。古すぎる(4年以上前)の本はニーズが変わっているので除外します。書名・著者名・出版社名・発行年のほか、刷数や部数などをリスト化して記載します。
類書にない切り口、考え方、方法論などその企画の特徴、ユニークな点を明らかにします。「類書は○○ですが、本書は○○です」などと書きます。
伝えたいことを箇条書きにして内容ごとに5~7章に分類します。言いたいことよりも読者が知りたいこと、疑問形ではなく解決策を読者目線で書きます。
出版社にとって企画通過は著者への投資です。本が売れなくても著者にはブランディング価値は残りますが、出版社には赤字が残ります。その投資リスクを減らすための要素があれば記載します。例えば以下などです。