2000年代、資金力のないアスレチックスが活用して成功を収めた セイバーメトリクスという評価基準。
セイバーメトリクスの評価とは、たとえば打撃では「出塁率、長打率、選球眼、慎重性」を重視し、「打点・得点圏打率」は偶然、「失策、守備率」は度外視する。投手では「防御率、勝利数・セーブ、球速」などアウトに関係のない要素としてまったく評価しないと徹底している。
メジャーリーグは、公式記録にセイバーメトリクスに基づく指標を複数使用しており、スポーツメディアも、セイバーメトリクスの各種の指標を選手成績として公表している。
一方、日本球界では千葉ロッテや日本ハムのように指標として導入した球団があるものの、定着しているとは言いがたく、スポーツ新聞やテレビなどでの使用例もほとんどない。このような現状を「日本の野球界は精神論を重視し、セイバーメトリクスのもたらした野球の価値観の変化を受け入れられておらず、ガラパゴス化が進んでいる」と批判的に見る向きもある。
一方で、webニュースでは大谷翔平選手のセイバーメトリクスでの評価を大きく伝える矛盾がある。本書では、そんな報道に混乱する人に向けて「セイバーメトリクスとは何か?」をイラスト図解で分かりやすく解説します。
発売:玄光社
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