元モーニング娘。の道重さゆみさんがカバーを飾る『しおんは、ボクにおせっかい』は小説投稿サイト「NOVEL DAYS」でランキング1位を獲得した作品です。ラブストーリーながら、ヒロインのしおんが放つ数々の名言や、思考をプラス方向に変える「でも幸せノート」などの内容に「人生の不安が取り除かれた」「読んで、胸がいっぱいになった」などの感想が多く寄せられています。
著者の大村あつしさんは、2007年に発売された『エブリ リトル シング』で20万部のベストセラーを記録し、同作はその後、2008年には井上和香さん、2009年には内山理名さんの主演で2回、舞台化をされています。
今回、カバーに道重さんを起用したのは、著者の大村あつしさんが道重さゆみさんの大ファンであり、本書のヒロインであるしおんを道重さゆみさんに仮託して、こんな場面で道重さんだったらどうしただろうと、執筆したことによるものです。
物語の主人公兼松雄大は、父の転勤の関係で小学校4年生までを宮城県岩沼市で過ごします。
小学校5年生の時に静岡県富士市に戻りますが、そのときに「太っている」ということでいじめに遭っていた佐々木しおんをかばったことで、雄大としおんは大親友になります。
しかし、中学2年生の夏休みに、今度はしおんが宮城県に転校してしまう。
「しおんとは一生会えない」と思って号泣する雄大だが、しおんはそんな彼に「私と同じ名前の花をあげる」と、一輪のシオンをプレゼントして宮城県に去って行きます。
このプレゼントには深い意味があるのですが、まだ子どもだった雄大はそのことには気付きません。
時は流れ、雄大は静岡県富士市に拠点を置く広告代理店「プロモ静岡」で、大嫌いな部長のもとで渋々仕事をする冴えない日々を送っており、「願うだけで何でも叶う」という胡散臭い「引き寄せの法則セミナー」に通っていました。
そんなある日、突然、しおんから電話があり、しおんが静岡県富士市に拠点を置く「霊峰製薬」で働き始めたことを知ります。
しおんは、一度は医師になったが、「新薬を作りたい」という理由で霊峰製薬に入社した。実は、しおんの転職にはもう一つの理由があったが、この時は雄大はそのことには気付きません。
14年ぶりに再会したしおんは、別人のように美しい女性になっていました。
同時に、「引き寄せの法則セミナー」に心酔している雄大を心配し、色々なアドバイスを送るのですが──
ときに切なく、ときにコミカルに、二人の男女がおりなす、読むだけで成功体質が身に付く自己啓発的ラブストーリーです。
▶Amazonで購入
著者略歴
大村 あつし
総売上部数は192万部。2008年に処女小説『エブリ リトル シング』(ゴマブックス)を刊行。同作は20万部のベストセラーとなり、英語圏・中華圏・韓国でも出版されたほか、2回にわたって舞台化(2008年、主演:井上和香・2009年、主演:内山理名)。第一話の「クワガタと少年」は多くの中学校の道徳の教材となり、入試試験でも出題されている。主な著作に『無限ループ』『恋することのもどかしさ』(以上、講談社)、『マルチナ、永遠のAI。』(ダイヤモンド社)、『カイくんのきもち』(新潮社)など多数。